2月はじめ、冬のヘルシンキを訪れました。
ヘルシンキ郊外に、フィンランドが生んだ偉大な建築家、アルヴァ・アアルトのアトリエと自邸が残っており、ガイドツアー付きの見学が可能です。
まずは、アトリエのガイドツアーに参加。
ガイドをしてくれた女性は、フィンランド人ですが流暢な日本語を話されます。この日アトリエを訪れたのは、日本人3人のみ。期せずして、日本語でのガイドツアーとなりました。
ツアーは食堂から始まり、その後、二階の仕事部屋も紹介してもらいました。白い作業机がずらりと並び、当時の活気をそのまま伝えているかのような仕事部屋です。
そして人々が集う部屋は吹き抜けになっていて、素晴らしく開放感のある部屋です。庭に面して大きな窓があり、光をふんだんに採り込めるようになっています。アアルトがデザインした様々な照明器具や家具も見ることができました。
アアルトの家具の曲木の仕組みも説明していただきました。
次にアトリエから10分ほど歩き、アアルトが住んでいた自邸へと向かいました。
フィンランドを代表する建築家の家としては慎ましい感じがしますが、木を効果的に使い、採光を工夫し、椅子をはじめとする家具や照明器具などにもこだわったアアルトの家は、華美になることなく、住む人の心地よさを良く考えた建物であるように思いました。住んでみたくなるような居心地のよい家です。
食堂には、アアルト夫妻がイタリアへ新婚旅行に行った折りに買ってきたという木の椅子があります。椅子のクラシックなデザインとアアルトの照明器具が不思議と調和しています。
自邸のガイドツアーは人数も増え、英語で行われましたが、アアルトが実際に住んだ家の温かみを十分に感じることができました。
投稿者:AN