名古屋市美術館 Nogoya City Art Museum

教育普及

アートカード

アートカードは楽しく遊びながら鑑賞することができる教材で、美術館から貸出をおこなっています。
名古屋市美術館の所蔵作品から代表的な60点を選び、はがき大のカードに仕立てたものがケースの中に6束入っています。ほかに遊び方や作品解説を記した冊子も付属しています。普段の学校等での授業のほか、美術館訪問の事前学習、企業研修などにご活用ください。

名古屋市内の小中学校で利用をご検討の方

最寄りの区にある保管校から貸出をおこないます。
保管校一覧をご覧ください。

上記以外の方

美術館から直接貸出をおこないます。下記より借用申込書をダウンロードし、必要事項をご記入の上、ファックスでお送りください。美術館から折り返しの連絡を受けた時点で、申し込み完了となります。

アートゲーム

アート・ゲームとはアメリカ生まれの美術鑑賞教育の手法です。ゲームの要素を取り入れ遊び楽しみながら、作品に親しみ、作品の細部をみる習慣が身につきます。ここではゲームの一部を紹介しますが、実践例のように、工夫しだいで先生または子どもたちが新しいゲームを作り出すことができます。アート・ゲームは美術教育だけでなく、参加者のコミュニケーション能力を高めるツールとしての活用効果も高いと言われています。以下、いくつかの例を紹介しますが、すべて滋賀県立近代美術館(現・滋賀県立美術館)ボランティアスタッフが編集した《「アート・ゲーム」の手引き》を参考にしました。記して感謝の意を表します。

絵合わせゲーム(マッチング)ゲーム

用意するもの アートカード(60枚すべて)
適した人数 5~7人
進行(1) トランプを配る要領で、参加者全員にカードを5枚ずつ配ります。配られたカードは他人に見せてはいけません。
進行(2) 残ったカードを全員の中央に、束ねたまま裏返して置きます(これが山札です)。山札のカードを上から一枚引き、表を向けてみんなによく見えるように、場の中央に置きます。
進行(3) 参加者は順番に、自分の持ちカードの中から一枚抜いて、先ほど場に置いたカードの横に並べて行きます。ただし、出せるカードは必ず、直前に出されたカードと何らかの共通点を持ったものでなくてはなりません。例えば「2枚とも人間が描いてある」「2枚とも赤色がたくさん使ってある」「2枚とも彫刻である」「2枚とも犬がいる」といったぐあいに。カードを出すときは必ず、どんな共通点があるのかをみんなに説明し、みんなに納得してもらう必要があります。他の参加者は納得したら拍手してあげましょう。

形容詞ゲーム

用意するもの アートカード(60枚すべて)
「あたたかい」「こわい」等の形容詞が記入された、短冊状のカード
付せん
模造紙
進行(1) 参加者の前にアートカードを、自由に手に取れるように表に向けて広げます。
進行(2) カードの中から、「あたたかい」および「こわい」という形容詞に該当すると思うカードを各自選んでもらい、当てはまると思う理由を付せんに書いてカードに貼ってもらいます。さらにそのカードを、「あたたかいコーナー」と「こわいコーナー」に分けられた模造紙の、該当するコーナーに貼り付けてもらいます。
進行(3) 「あたたかい」「こわい」の両方を選び終わった参加者は、別に用意された形容詞カード(やさしい、いたい、たのしい、さむい、かわいい等約20個用意しておくこと)をクジで引き、その形容詞に当てはまる、別の作品を選んでもらうとよいでしょう。
進行(4) 全員の作業が終わったら、「あたたかいコーナー」や「こわいコーナー」にどんな作品がはられているか、その作品が選ばれた理由は何か、お互いにゆっくり観察し、寸評しあいましょう。

お話づくりゲーム

用意するもの アートカード(60枚すべて)
進行(1) アートカードを裏に向けたまま、場に大きく広げます(参加者の年齢等によっては、表を向けたままでもよいでしょう)。
進行(2) 参加者は順番に、場のカードからランダムに3枚引いて表を向け、その3枚をうまく組み合わせて「お話」を即興で作り、みんなに披露します。作品の背景や細部などにこだわる必要はまったくありません。強引でもよいから、面白いストーリーを作ってください。
進行(3) 使用したカードは再び裏返して、場に戻します。場のカードをその都度シャッフルしてもよいでしょう。