名古屋市美術館 Nogoya City Art Museum

EXHIBITION 展覧会

過去の展覧会

2023年度

特別展

特別展 開館35周年記念 ガウディとサグラダ・ファミリア展

スペイン・バルセロナを中心に活動した建築家アントニ・ガウディ(1852-1926)。世界遺産に登録された独創的な建築群は、バルセロナの街を鮮やかに彩り、訪れる世界中の人々に驚きと感動を与えます。「人間は創造しない。人間は発見し、その発見から出発する」という言葉を残したガウディは、世界中の建築様式を学び、大自然から有機的なフォルムや幾何学的な法則を発見し研究することで、独自の造形原理を作り上げていきました。
本展では、140年以上の時を経ていよいよ完成への道が見えてきたサグラダ・ファミリア聖堂にスポットを当て、100点を超える図面や模型、写真、資料、さらには最新の映像をまじえながら、サグラダ・ファミリア聖堂の造形の秘密に迫り、ガウディ建築のオリジナリティーを明らかにします。

サグラダ・ファミリア聖堂、2023年1月撮影
© Fundació Junta Constructora del Temple Expiatori de la Sagrada Família

特別展「開館35周年記念 ガウディとサグラダ・ファミリア展」
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開館35周年記念 福田美蘭―美術って、なに?

2023年9月23日(土曜日)~11月19日(日曜日)

福田美蘭(1963-)は、東京藝術大学大学院を修了後、具象絵画の登竜門といわれた安井賞を最年少で受賞し、国内外で活躍を続ける現代美術家です。現代社会が抱える問題に鋭く切り込み、ときにユーモアを添えて絵画化して見せたり、意識して「もの」を見ることを促したり、東西の美術、日本の伝統、文化を、意表を突くような手法であらわしたりして、私たちの既成概念を打ち破ってきました。そして現在も、絵画の新たな可能性に挑み続けています。
本展では、1980年代の初期から近年までの作品を、作家を紹介する序章および3章の計4章で構成します。古今東西の名画に福田ならではのユニークな視点で向き合った作品から、国内外の時事問題をテーマに鋭い視点で切り込んだ作品まで、約50点で福田美蘭の世界観を紹介します。本展のために新たに制作された、現在の世界情勢を映した新作も公開予定です。
名古屋市美術館では、1992年に福田美蘭と森村泰昌の二人を迎えて展覧会を開催しました。本展は当館にとっては約30年ぶりの機会であり、福田の個展としては中部地域初となります。常に私たちの視覚、思考を刺激し、常識を覆すような見方や楽しさに気づかせてくれる福田美蘭の作品は、混沌とした時代を迎えている現代を生き抜く知恵とエネルギーを与えてくれるでしょう。

福田美蘭《松竹梅》 2017年 アクリル・パネル 千葉市美術館蔵

特別展「開館35周年記念 福田美蘭―美術って、なに?」
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マリー・ローランサンとモード

2023年6月24日(土曜日)~9月3日(日曜日)

ふたつの世界大戦に挟まれた1920年代のパリ。それは様々な才能がジャンルを超えて交錯し、類まれな果実を生み出した、奇跡のような空間でした。ともに1883年に生まれたマリー・ローランサンとココ・シャネルの二人は、その自由な時代を生きる女性たちの代表ともいえる存在です。パステルカラーの優美な女性像で人気を博したローランサンと、男性服の素材やスポーツウェアを女性服に取り入れたシャネル。本展では二人の活躍を軸に、ポール・ポワレ、ジャン・コクトー、マン・レイ、ジャンヌ・ランバンなど、時代を彩った人々との関係にも触れながら、美術とファッションがそれぞれの境界を越えてダイナミックに展開していく様子を辿ります。オランジュリー美術館やポンピドゥー・センター、マリー・ローランサン美術館など国内外のコレクションから、約90点の出品作品でご紹介します。

マリー・ローランサン《ニコル・グルーと二人の娘、ブノワットとマリオン》 1922年 油彩/キャンパス マリー・ローランサン美術館 

特別展「マリー・ローランサンとモード」
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コレクションの20世紀

2023年4月15日(土曜日)~6月4日(日曜日)

名古屋市美術館では、コレクション(収蔵品)から選んだ約100点の作品を通して、日本および世界の20世紀という時代とその美術を再検証する特別展を開催します。

2023年4月に名古屋市美術館は開館35周年を迎えます。 8,000点を超えるまでに成長したコレクションは、「エコール・ド・パリ」「メキシコ・ルネサンス」「現代の美術」「郷土の美術」という4つの収集方針ごとに常設展示室で紹介していますが、本展ではその垣根を取り払い、全出品作品を年代順に紹介します。

20世紀の美術は、過去に経験したことがないほどの劇的な様式の変化を体験しました。 個々の美術作品がもつ時代を超えた普遍性と、制作された時代の社会状況を色濃く映し出す特殊性という二つの側面を、普段とは異なる展示手法によって引き出します。

エドワード・ルッシェ《20世紀》1988年 ©Ed Ruscha

作品リスト(PDF:972KB)

特集

猛獣画廊壁画修復プロジェクト
Restoration Project on Mural Paintings for Higashiyama Zoo

2023年4月15日(土曜日)~6月4日(日曜日)、6月24日(土曜日)~9月3日(日曜日)、9月23日(土曜日)~11月19日(日曜日)

戦時中に動物を失った東山動物園では、1948年に「猛獣画廊壁画」が制作され、動物に代わり多くの人を迎えました。3枚の壁画は、当館収蔵当初から傷みが目立ち、修復が必要な状態でした。このたび、皆様のご支援のもと、修復することになりました。本展示では、修復前の作品を展示し、修復に向けての調査や準備について紹介します。

太田三郎《東山動物園猛獣画廊壁画 No.1》1948年 名古屋市美術館蔵

東山動物園猛獣画廊壁画修復プロジェクトについて詳しくはこちら