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名古屋市美術館 Nogoya City Art Museum

EXHIBITION 展覧会

過去の展覧会

2021年度

特別展

アートとめぐる はるの旅
Spring Journey – Take Me to Art Adventure!

2021年3月25日(木曜日)~6月6日(日曜日)

知らない土地を旅するような気分で、アートを楽しむ展覧会です。アートにふれる体験は、旅することにどこか似ていて、私たちを非日常の世界へといざなってくれます。アートと一緒なら、海の底でも過去の世界でも、さらには宇宙の果てまでも、旅することができます。うららかな春の一日を、美術館で過ごしませんか。本展は、常設展で出品機会の少ない大型のインスタレーション作品のほか、当館の隠れた名品を紹介するまたとない機会となります。この機会にぜひ、いつもと違った視点で名古屋市美術館のコレクションをお楽しみください。(常設展示室1・2・3にて開催)

山田光春《星の誕生》1967年 名古屋市美術館蔵

ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ
En route to Impressionism French paintings from the Fine Art Museum, Reims

2021年4月10日(土曜日)〜6月6日(日曜日)

フランス・シャンパーニュ地方の古都ランスは、2017年から名古屋市の姉妹都市です。本展では、ランス美術館が誇る風景画コレクションのなかから、選りすぐりの名品をご紹介します。なかでも注目は、19世紀フランス風景画の巨匠、カミーユ・コロー。油彩画の傑作16点をまとめてご覧いただける、たいへん貴重な機会です。また、バルビゾン派、“空の王者”ウジェーヌ・ブーダン、そしてモネ、ルノワールら印象派の作品も来日します。アトリエを飛び出し、自然の光や大気の変化を捉えようとした画家たちによる、風景画の展開をご堪能ください。

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー《イタリアのダンス》1865‒70年
ランス美術館蔵 Inv. 887.3.1 © MBA Reims 2019 / Photo: C. Devleeschauwer

生誕160年記念 グランマ・モーゼス展−素敵な100年人生
Celebrating the 160th Anniversary of Her Birth Grandma Moses: A Retrospective Exhibition

2021年7月10日(土曜日)〜9月5日(日曜日)

モーゼスおばあさん(グランマ・モーゼス)の愛称で親しまれ、アメリカの国民的画家として知られるアンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス(1860-1961)。無名の農婦だったモーゼスは70代で本格的に絵を描き始め、80歳の時にニューヨークで初個展を開きました。農作業や四季折々の暮らしを描いた絵には、自然とともに日々の素朴な生活を生き生きと送る人々の姿が描かれています。たくましく誠実に101歳まで生きたモーゼスの“素敵な100年人生”の世界を、作品と愛用品などを含めた約130点で紹介します。

アンナ・メアリー・ロバートソン・“グランマ”・モーゼス《農場の引越し》
1951年 個人蔵(ギャラリー・セント・エティエンヌ、ニューヨーク寄託)
© 2021, Grandma Moses Properties Co., NY

フランソワ・ポンポン展
François Pompon, the Retrospective Exhibition in Japan

2021年9月18日(土曜日)〜11月14日(日曜日)

動物彫刻の名作を生み出したフランスの彫刻家、フランソワ・ポンポン(1855-1933)の日本初となる回顧展です。ポンポンは動物の姿と動きの観察をもとに、その本質を簡潔な造形で表現して高い評価を得ました。なめらかな表面と丸みをおびた形が愛らしいポンポンの動物彫刻は、鳩、鶏、犬などの身近な生き物から、白熊、豹、かばなどの珍しい生き物まで多種多様で、見る者を楽しませてくれます。ポンポンの彫刻や資料を多数所蔵する群馬県立館林美術館の作品に、ポンポンの出身地であるソーリューのフランソワ・ポンポン美術館など海外からの作品を加えた約90点の作品で、ポンポンの生涯と芸術の魅力に迫ります。

フランソワ・ポンポン 《シロクマ》 1923‒1933年
大理石 群馬県立館林美術館蔵

現代美術のポジション 2021-2022
POSITION 2021-2022 Nagoya Contemporary Art Exhibition

2021年12月11日(土曜日)〜2022年2月6日(日曜日)

名古屋およびその近隣地域で活躍する作家を紹介し、当地方の現代美術を全国に向けて発信する展覧会として1994年に「ポジション」は始まりました。通算6回目となる今回は、東海3県出身または当地で芸術を学んだ作家のうち、個展やグループ展で発表を重ねてきた実績のある中堅作家および今後の活躍が期待される若手作家による代表作や意欲的な新作を展示します。美術系大学に恵まれたこの地域にどのような才能が集まり、いかにそれぞれの表現を模索し、高め、展開させているかを確かめられる貴重な機会です。どうぞご期待ください。

参考写真:KAATアトリウム映像プロジェクト 水野勝規 (神奈川芸術劇場[KAAT]アトリウム/神奈川)展示記録 2019年

ゴッホ展―響きあう魂 ヘレーネとフィンセント
Collecting Van Gogh: Helene Kröller-Müller’s Passion for Vincent’s Art

2022年2月23日(水曜日・祝日)〜4月10日(日曜日)

20世紀初頭、ファン・ゴッホ作品の世界最大の個人収集家となったヘレーネ・クレラー=ミュラー。ファン・ゴッホの芸術に深い精神性を見出し、情熱と理念をもって収集活動に打ち込んだヘレーネは、のちにクレラー=ミュラー美術館を設立し、作品を広く公開する夢を実現しました。本展では、作品を通じて魂の交流ともいえる深い結びつきを得た画家と収集家の関係に焦点を当て、ファン・ゴッホの魅力に迫ります。《夜のプロヴァンスの田舎道》(クレラー=ミュラー美術館蔵)が16年ぶりの来日となるほか、ファン・ゴッホ美術館から《黄色い家》などが特別出品。お見逃しなく。

フィンセント・ファン・ゴッホ《夜のプロヴァンスの田舎道》1890年
油彩・キャンヴァス クレラー=ミュラー美術館蔵
© Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands

常設企画展

日比遊一写真展 / 心の指紋
“imprint”, Photographs by Yuichi Hibi

2021年7月10日(土曜日)~9月5日(日曜日)

1964年、名古屋に生まれた日比遊一は、現在ニューヨーク在住の写真家/映画監督です。作品はアメリカのゲティ美術館を始め、世界各国の重要なコレクターに収集されています。また映画監督として、高倉健のドキュメンタリー『健さん』や、樹木希林の遺作『エリカ38』で、数々の賞を受賞。今年は名古屋を舞台にした映画『名も無い日』が5月28日[金]より公開されます。今回の写真展は、生まれ故郷、名古屋での初の個展になります。

日比遊一《Broadway》 1992年

特集 鬼頭鍋三郎と松下春雄の女性像をさぐる
Exploring female figures by Kito Nabesaburo and Matsushita Haruo around 1930’s

2021年9月18日(土曜日)~11月14日(日曜日)

1931年に帝展特選となった松下春雄の《花を持つ女》。盟友・鬼頭鍋三郎はその3年後、《手をかざす女》で帝展特選を受けます。本企画では、郷土の洋画史上重要な2人のこれら代表作を中心に、1930年代の鬼頭と松下の女性像を取り上げます。愛知県立芸術大学文化財保存研究所とともに、光学機器を用いて、肉眼では見えないところにまでスポットをあて、2人がどのように描いたのかをさぐります。

鬼頭鍋三郎 《手をかざす女》1934年 名古屋市美術館蔵

特集 佃政道
Tsukuda Masamichi, Woodcut Artist

2021年12月11日(土曜日)~2022年2月6日(日曜日)

佃政道(1901-1992)は、瀬戸市を拠点とした木版画家です。朝日新聞名古屋版連載記事の挿図として制作された《中部の女》と《とうかい事物考》に作家の代名詞とも言える<大和路>シリーズの代表作品を加えて紹介します。いずれも平成24(2012)年度の収蔵以来はじめての展示となります。昨年度に開催を予定していたものを、会期を改めて開催します。

佃政道 《奥香落鎧岳》 1983年 名古屋市美術館蔵